竹内 あき子
地域のホッとスペースたんぽぽはうす 施設長
『地域の居場所から、育ちを見守る』
茅ケ崎市出身の私は、自分の子ども時代も自分の子育て期間も(もちろん今も)ずっとこの街と共に過ごしてきました。我が家の4人の子ども達も成長し、「お母さん大好き!」とぺったりくっついていた愛おしい時期は、とっくに過ぎ去ってしまいましたが・・・(笑)
子育てしていた頃の私は、子どもと2人きりで家にいる時間がつらかった時もあり、何しろ毎日駆り立てられるように!?外に連れ出していました。
けれど、外に出ても私から離れないわが子・・・ほかのお母さん達のように親同士で楽しくおしゃべりすることもままならず、おもちゃの貸し借りでトラブルがあると子どもの気持ちより相手の親の体裁を気にしてしまったり・・・。「公園ジプシー」なんて言葉が流行ったのもあの頃でしたね(居心地の良い公園を探し求めてさすらうことをこう呼んでいたのです。笑)
あの頃と今では、良くも悪くも子育ての環境はずいぶん変わったのかもしれません。
けれど、どの時代もお母さんたちは一生懸命で、毎日寝る時間も少なくて、自分のことは後回し、子ども優先で日々目一杯頑張っているのですよね。けれどそうするのが当たり前に思われて、疲れたなんて弱音を吐くことがいけないことのように感じてしまい、笑顔でいなきゃいけないと奮い立たせるけれど、本音はつらくてしんどくて・・・。
追われるように過ぎてゆく日々の中で、周りに助けを求めることはうまくできないかもしれないけれど、困った時は遠慮せずに周りにヘルプを求めてほしいです。母親が一人で抱え込む必要はないのですから。
子育てって、嬉しい楽しいだけじゃなくて、大変なことも山ほどあるけれど、一緒に過ごせる貴重な短い期間を(渦中にいると長く感じるけれど・・・)happyな気持ちで過ごしてもらいたいなあと思います。
わが子が不登校になった経験から、毎月不登校の親の会を開催していますが、学校と家庭以外にかかわれる大人がいることの大切さをしみじみ感じています。
核家族が進む今、家族以外の大人とかかわりを持つ機会は減ってしまったけれど、幼少期からわが子を知っている人がいることは、子育てで悩んだ時とても心強いのではないかなと思います。
たんぽぽはうすに来てくれる子ども達も、赤ちゃんだった子が成長していく様子、小学生になって元気な笑顔を見せに来てくれたり、高学年になって小さい子たちの面倒を見てくれたり・・・。
子どもの成長と共に、お母さんたちも強くたくましいお母さんになっていく様子(笑)
たくさんの時間を共有出来て、とても嬉しいし、子ども達のこれからの成長を思うとわくわくします。
お母さんも子ども達も困った時の駆け込み寺のような場所でありたいと思っています。また、そんな場所が自分の周りにもきっとたくさんあると思うのです。
地域や周りをたくさん頼って下さいね。
困った時や疲れている時、「助けてほしい」と思い切って声を上げた時、手を差し伸べてくれる人がいて救われた・・・その経験が、今度は自分が誰かに手を差し伸べようという気持ちになり優しさや思いやりが循環していく、そんな世界になったら素敵ですね。
地域のホッとスペースたんぽぽはうす
http://www.facebook.com/npotanpopohiroba