すが みきさん

ANGEL’s HEART代表
Baby Loss Family Support ‘Angie’ 共同代表

『生まれることの奇跡を感じて~流産・死産等赤ちゃんを亡くしたご家族に寄り添う支援』

私は娘が1人とお空に4人の生まれてこれなかった子がいます。

流産を繰り返す不育症で悩み、治療を経て4度目の妊娠でやっと娘を抱くことができました。

待ちに待った赤ちゃんとの生活。あんなにも会いたかった我が子。

でも現実は思うようにいかない育児に思い悩みました。

周りからは「赤ちゃん生まれたのだから、いつまでも亡くなった子達のことを思ってはいけない」「早く忘れなさい」、そんな風に言われたことがありました。

「やっと生まれてきてくれたのだから文句を言ってはいけない」と思い、誰にも相談せず、預けず育児を頑張りすぎてしまった経験があります。

あの時、「ひとりで悩まず相談してもいいんだよ」と言ってくれる人と出会えていたら、

それだけで気持ちが楽だったのにと思うことがあります。

私は主に流産・死産や病気等により小さな赤ちゃんを亡くしたご家族のグリーフケア(心のサポート)を目的に、同じ経験をした当事者同士がお話しできる場と、赤ちゃんを亡くしたご家族への支援の必要性を啓発するピンク&ブルーリボン運動の活動を行っています。

こうした赤ちゃんとのお別れの苦しみ悲しみを相談したり、話せる場はほとんどありません。

赤ちゃんを亡くした経験のあるお母さんは、妊娠前はもちろんのこと、妊娠中から無事に産声を聞けるまで、かなりのストレス・不安を抱えながら生活しています。

そして悲しみを抱えたまま次子の子育てや上の子のお世話と、なかなか気持ちを表出できず苦しくなることもあります。

子育てもそうですが、とてもとてもひとりでは抱えきれません。

相談すること、ヘルプを出すことは弱いわけでも、恥ずかしいことでもなく、

お母さん自身の心の健康を保つため、たくさんの人の手を借りながら、かけがえのないお子さんとの時間を楽しんで欲しいなと思います。

私は4人の尊い命を亡くし、妊娠して無事に赤ちゃんが生まれることは当たり前ではなく、奇跡の連続なのだと身をもって感じています。

この世には生まれてこれない命がたくさんあります。

今ここに生きている子供たち、自分自身も当たり前ではありません。

生まれてくる命にも、生まれてこれなかった命にも、それぞれに使命があるのだと、

5人の子供たちが教えてくれました。

だから今、目の前にいる子供達の命も、自分や家族・友達の命も、そしてもちろんお空に還ってしまった命も、どうかまずは讃えてあげてください。

忙しい毎日の中で、イライラすることもありますが、お母さん方の中に「生まれてくれてありがとう」の気持ちを持ち続けて欲しいなと思います。

そうすることでお母さん自身が救われていくのだと、今までたくさんの方の相談を受けて感じていることです。

お母さん達は本当に日々様々な感情が出てきますよね。

そのどれも否定する必要もなく、どんな感情が出てもありまま受け入れていい。

理想の母親像ではなく、笑ったり・怒ったり・泣いたりするそのままのお母さんのことが子供は大好きなんです。

自分に優しく過ごすことで、心に余裕が出来て子育ても変わってきます。

でもお母さん達が自分に優しく過ごすには、家族や地域のサポートがなければ成り立ちません。

どうかひとりで抱えず、たった一人とでいいので地域で何かサポート活動している人に会いに行ってみてください。一人と繋がることで必ず助けになる人と出会えるはずです。

地域全体で寄り添える優しい社会になることを願っています。

Baby Loss Family Support ‘Angie’

https://blfs-angie.jimdosite.com