「知って欲しい!産後のママの身体の大切さ」
先日出産を終えて無事に一ヶ月が経ちました。しかしここまでくるには相当しんどい思いをしました。よく産後一ヶ月、産褥期は「しっかりと身体を休めてね」と言いますが、なぜ必要なのか?今回の出産を経て身をもって感じました。
実は産後2週間で乳腺炎になった私…。乳腺炎と聞くと、なんか母乳に影響しそうな脂っこいもの食べちゃったかな?と食べ物を気にしましたが日頃から食事には注意を払っていたので、何がいけなかったのかな?と思っていたところ、乳腺炎も色んな要因でなる事が考えられる事を知りました。食事や体質、疲労からもなるそうです。私は一人目の時にはならなかったので、多分体質ではなく疲れが出てきちゃったのかな…という事でした。確かに思い当たる節はあります。ゆっくり身体を休めなくちゃ…と自分でも思うのですが、二人目以降となると中々そうはいかないものです。下の子が生まれた秋には幼稚園の行事が沢山あり、それに伴い必然的に私も産後間もないけれど外に出る機会が多々ありました。けれども産後のママたちの身体は見た目は若くても80代の身体と同じで産前と同じようにはもちろん動けないのです。その上産後の産褥期に身体をしっかりと休めないと更年期などにも影響を及ぼすそうなので、「私は大丈夫!」と思わずに、本当にゆっくりと休む事をしないと後々後悔することになるかもしれません。
それにしても乳腺炎、何の前触れもなく悪寒と共に突然襲ってくるんですね。そして気づくとものすごい胸の痛みを感じ、産後にこんな痛みがあるのか?と思うくらいものすごく痛くしんどかったです。もちろん発熱もあり40度近くまで上がったので、体はフラフラでたった3000gの赤ちゃんを抱くことさえ難しく、とても情けなく思いました。これは「自分ではどうにもできない!」と出産した病院に状況を伝え問い合わせましたが、コロナ禍という事もあり発熱している時点で受診できませんでした。何となく知識として乳腺炎になった胸の方の母乳を赤ちゃんに吸ってもらうと良い事は知っていたのですが、母乳を吸おうものならとても痛くて体じゅうに電流が走るような感覚でとても自分ではできないのです。その上授乳中なので、どの薬を飲んで良いのかもわからず、ただひたすら痛みに耐え一晩を過ごしました。
そんな時に助けてくれるのはやはり地域で活動している助産院・助産師さんでした。自分では出せなかった母乳を母乳マッサージでしこりをほぐしながら出してくれたり、授乳中にも服用できる薬を教えてくれました。乳腺炎になると母乳の状態が悪くなってしまうので赤ちゃんの吸い付きも悪く、私にできる事は絞りでてくる母乳に「美味しくなれ〜」と願い、痛みと闘いながら赤ちゃんに哺乳することでした。
乳腺炎を通じて私たち家族は辛い思いをみんなが同時に経験し「産褥期の大切さ」を実感しました。ママがしんどい思いをするのは、それをサポートする家族も同じように大変です。今では私が料理を作っている後ろで夫が洗い物をしたり、子どもが洗濯物を畳んでくれたり、家族が一丸となってママと赤ちゃんを受け入れる体制を作ってくれるようになり、結果より一層絆が深まったように思います。母親になるとつい自分のことは後回し、子どもや家族のことに目を向けがちですが、まずは産後の自身の体と向き合うことが何よりも必要です。
また今回初めて知りましたが、自治体によって産後ケアで助産院等に入院や訪問ケアを利用する際に補助金が出るところもあるので、身近な方のサポートが難しい方やリフレッシュする目的でもこのような制度を頼り、みんなで楽しい子育て!赤ちゃんとママを迎え入れる体制が広がっていったら良いなと思います。
筆者プロフィール
はじめ りさ
一般社団法人 離乳食インストラクター認定講師
母子栄養協会 幼児食アドバイザー
母子栄養協会 妊産婦食アドバイザー
妊娠期のママから産後まで、『食』を通しての身体づくりについて、また離乳食や幼児食からのお口の機能・噛む力と身体の発達・姿勢についてなど、食の土台作りをサポートします。