「あきこさんちのこだくさん生活」
ママほぐ運営の赤池亜希子です。私には高2高1中1小6小2の3姉妹2兄弟の子どもがいます。毎日にぎやかに暮らしています。
いつもどんな暮らししてるの?ごはんはどうしてるの?おふろは?など聞かれます。
みなさんはどんなお話聞きたいですか?
今回は『私の子育て観とジブリ的子育て』をお話します。
コロナによる旦那のテレワークがおとずれるまで平日ワンオペ育児でした。5人の育児は完璧にやろうとするとすぐにキャパを超えてしまうので、絶対にどこかで何かを抜かないといけない状態。そして環境を変えられないなら、自分を変えるしかなかったんですね。それでも感情の波はあるし、逃げ出したくなったことももちろん何度もあります。
ある日テレビで子だくさん家族の番組見ていた時にそのお母さんの「子育ては趣味ですね」という発言に全く共感できませんでした。私には試練でしかなかったんです。
またある時、旦那に「楽しんだもん勝ちだよ!」と言われました。さすがにその時は「気軽に楽しめるかぁー!」とキレそうになりましたが、冷静になってみると同じものでも捉え方次第で良くも悪くもなるなぁ…と、それ以来自分が楽しむこと·楽することを考えるようになりました。
そして3.11を経験したのもあり(当時は皆未就学児でまだ4人でした)、「命」というものを目の当たりにし、どうすれば子どもたちの命を守れるか、自分に何かあったらどうするか、など震災が、子育てに対する考えが大きく変わったきっかけにもなりました。
それまでは子どもたちを寝かせてから1人でお風呂に入ることもありましたが、その時に災害が起こり私に何かあれば寝ている子たちを助けられません。なのであの頃は大変でしたが私も一緒に流れ作業での入浴でした(一度に子ども全員と入れなかったので)。もし地震が来たら…火事になったら…自分が事故にあったら…と思うと子どもが寝ているからと置いて出かけるなんてできませんでした。
それ以来私は子どもの「生きていく力」が育つように、と家事は幼い頃から一緒にたくさんやっています。3.11の経験から、もし私がいなくても生きていくのに困らないように生きる術を伝えようと決めました。私が子どもたちに残せるものはこれだ、と。
さらに私はジブリが好きで、ジブリ的子育て(と勝手に呼んでますが)もしています。ラピュタやナウシカは子供心になんだか怖くて好きになれなかったけれど、トトロや魔女の宅急便は小さい頃からのお気に入りでした。
中でも魔女の宅急便のキキにはずっと憧れいたんですね。13歳で独り立ち。カッコいいじゃないですか。しかもパン屋さんを間借りして暮らすなんてステキ!その頃からパン屋さんで働きたくて高校時代のバイト先はパン屋さんでした。
今度は親になって、うちの子どもたちもキキみたいに13歳までには一通りの家事ができるようにしておこう!と考えるようになりました。上記にもありますが、私が子どもに残せるものはこれだと思っていたので。あわよくば後々楽できるかもしれない、という淡い期待もありましたけどね。
おかげさまで現在は期待通り、朝ごはんはセルフで各々が食べたいものを自分で作り、三女は自分で中学のお弁当作りもしています。寝坊とかで頼まれればもちろん作りますよ。女子高生たちは朝早く忙しいのでほとんど今は私が作ってますが次女は栄養学や部活食などに興味があるので作りたい時は自分で作ってます。小6の長男も最近いろいろ覚え始めました。次男もベーコンエッグは作れるようになりました。
私の目指すお母さん像はやはりトトロのさつきとめいのお母さん。お母さんもオバケに会いたいわ♪と話す子どもへの共感とか、さつきちゃんから髪をとかし、上の子を優先させるあたりは本当に勉強になるなぁと思いました。
さつきちゃんは10歳にしてごはんやお弁当も手際よく作ってますよね。きっとそれを教えたのはお父さんとお母さん。きちんと仕込まれていなければあそこまでいい動きはできないだろうなぁと親の立場になってトトロの見方もだいぶ変わり、教わる所がたくさん出てきました。
アリエッティも14歳で狩に出ます。やはりそのあたりには子どもは独り立ちの時期なんだと思うんです。なので、子どもが小さいうちはそばでいろいろ見せてやらせて、時間のある小学生までの間にたくさん家のことを経験をさせるようにしました。
その中でも特に料理はたくさんさせました。でもすぐケンカするんです、何人もいたら当たり前ですけど。1個しかたまご使わないのに3人割りたい!じゃ、3つ割って1つは今日、2つは保存容器に入れといて明日使おう!など子どもたちがやりたいことを優先させるために私の頭フル回転でした(あとあとすねた子どもの対応が面倒だったというのも正直あります)。
ある時、ちびたち(3,4番目)が米びつのビン開けて1カップ分ジャーっと床にまいた時がありました。こらー!って最初なったんですけど、楽しそうに2人が米の上で泳いでる…炊く前のお米の感覚を体で楽しめるのも今だけかもしれないと思ってじっと見てたら長女が来て「ダメじゃん」と言ったんです。数年経てば分別ついてこれはだめなことだと分かるんですよね。ホッとしました。だから、これだけねと2人に言って思う存分遊ばせてお米さんには犠牲になってもらいました。
クッキー作りも粉まみれになってケンカしながらよく一緒に作りましたよ。ねんど遊びの延長ですよね。あの生地の感触、焼けるいい匂い、食べた時の素朴なおいしさ。記憶に残るよう五感をたくさん使うように頑張りました。
中高生は朝早く学校に行き、暗くなるまで帰ってこないし自分の世界や勉強に忙しいので、それまで一緒に過ごせた時間が今となっては愛おしいです。今となっては、です。当時は本当に蟻地獄にハマったのかと思うほど先が見えない毎日で必死でしたから。
筆者プロフィール
赤池 亜希子
保育士
ふれあい補助員
茅ヶ崎市ファミリーサポートセンター会員(両方会員)